CORE LINKS · DESIGN GUIDES
背の高い装置の転倒・滑りを確かめたい
「倒れにくい」と「滑りにくい」は別です。横から押されたとき、どちらの境界に先に達するかを分けて考えましょう。
このガイドで分かること
- 外形幅ではなく実際の接地幅を見る
- 転倒と滑りを別々に判断する
- 負の反力と、計算の境界の意味
青:入力条件の記号 / 赤:計算で求める量。図は概念図です。
- B:接地端間 / G:全体の重心
- F・h:横荷重と作用高さ
- RL・RR:接地端の反力
下の数値は説明用の例です。各例のボタンから、数値・単位・モードを計算画面へ読み込めます。通常の計算リンクは入力例を読み込みません。
接地と重心を実物に合わせる
Bは装置の外形幅ではなく、検討する向きの接地端から接地端までです。張り出したカバーは支えになりません。全体の重心には積載物や取り付け部品も含めます。
- 検討する左右方向と、奥行き方向を別々に確認
- 足の接触、床の傾き、荷物の偏りを確認
- 横荷重の高さhと、重心高さhcを区別
転倒する境界と滑る境界を分ける
水平床で重心が中央なら、横荷重によるFhと重量によるmgB/2を比べます。滑りは静摩擦の上限μmgと横荷重を比べます。これらは理想的な静的つり合いの境界で、設計上の目標余裕とは別です。
実務で確認を深める
同じFとhのまま水平床でhcだけを下げても、この式のFhは変わりません。重心高さは傾斜床での重力モーメントなどに関係します。衝撃や加速、地震による動的な応答は、この静的モデルだけで判定しません。
水平床・中央重心:転倒余裕 = mgB/2 − Fh / 滑り余裕 = μmg − |F|
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余裕と反力を一緒に読む
反力が負になる側は、そのままでは接地を維持できません。負の数値は、床が装置を下向きに引っ張れるという意味ではありません。
例:100 kgの装置を高さ1.2 mで押す
入力する条件
- 水平床、B = 600 mm、重心x = 0、hc = 1,000 mm
- F = 200 N、h = 1,200 mm、μ = 0.30(仮定)
計算結果
- 転倒モーメントの余裕 ≈ 54.20 N·m
- 静摩擦の余裕 ≈ 94.20 N
- 左右反力 ≈ 90.33 N / 890.33 N
入力条件の静的境界内ですが、安全性の保証ではありません。同じ条件でFを300 Nにすると転倒余裕は約−65.80 N·mとなり、接地を保てない計算です。μを0.10にすると200 Nでも滑り境界を超えます。
説明用の数値・単位・モードをまとめて読み込めます。開いた後で自分の条件に変更できます。
比較例では横荷重だけ300 Nに変えます。
対策が何に効くかを確認する
接地幅を広げる、荷重の作用高さを下げる、重量配分を変えるなどを、実際に変えられる条件で比較します。滑り対策と転倒対策は同じとは限りません。
- カウンターウエイトは質量・設置位置・架台の強度も確認
- アンカーやキャスターは、この計算に含まれない条件として別に検討
- 床強度、衝突、使用時の荷重変化、落下・転倒時の保護を確認
確認したことをメモする
確認漏れを減らすためのメモです。チェック数で安全・合格を判定するものではありません。内容は送信・保存しません。
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参考情報・参考計算です。設計への適合性・安全性を保証するものではありません。実際の材料、部品仕様、使用条件を確認してください。