吸着で持つ力と、荷物に必要な力を比べる
技術計算(試験公開)
図の条件を確認し、入力例と結果を順番に見ていきましょう。数値を変更する操作は計算画面で行います。
1. 図で、何を調べるか確認する
上面を2個のパッドで吸着して、下の荷物を保持する例です。
Dはパッドの有効径、Δpは内外の差圧です。個数n・質量m・安全係数Sも指定します。
- 保持方向
- 水平面から上向き保持(法線方向)
- 有効吸着径 D(外径とは限りません)
- 50 mm
- 吸着パッド数 n
- 2
- 周囲との差圧 Δp
- 0.06 MPa
- 周囲の絶対圧 pamb
- 0.101325 MPa
- 保持する質量 m
- 5 kg
- 上向き加速度 a
- 0 m/s²
- 保持力を割り引く係数 S(入力例)
- 3
安全係数を入れた保持容量と必要な力を比べます。差が正でも、漏れ・剥離・動的な保持は別の確認です。
- 係数Sを適用した方向別保持力
- 78.5398 N
- 荷重・加速に必要な力
- 49.0332 N
- 保持力 − 必要な力
- 29.5066 N
Two pads on the top surface hold the load below.
D is effective pad diameter and Δp is pressure difference. Also specify pad count n, mass m and factor S.
- Holding orientation
- Lift from horizontal surface, normal load
- Effective suction diameter D
- 50 mm
- Number of pads n
- 2
- Vacuum pressure difference Δp
- 0.06 MPa
- Ambient absolute pressure
- 0.101325 MPa
- Held mass m
- 5 kg
- Upward acceleration a
- 0 m/s²
- Capacity reduction factor S (example)
- 3
Compare factored capacity with required force. A positive difference alone does not check leakage, peeling or dynamic holding.
- Directional capacity after factor S
- 78.5398 N
- Required force including acceleration
- 49.0332 N
- Capacity minus required force
- 29.5066 N
青は入力、赤橙は結果です。図は以下の固定の入力例を説明する模式図です。寸法や変形の比率を実物どおりに再現したものではありません。2. 入力する値の例
保持方向何を入力する?自分の機構と図の条件が一致する選択肢を選びます。方式を変えると、必要な入力や読む結果も変わります。 | 水平面から上向き保持(法線方向) |
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有効吸着径 D(外径とは限りません)何を入力する?図の記号が示す部分の寸法を入力します。半径と直径、内径と外径、部材全長と支持間隔を区別します。 | 50 mm |
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吸着パッド数 n何を入力する?入力名の記号を図と照らし合わせ、対象の寸法・仕様・運転条件を確認します。例の数値は、自分の条件に置き換えます。 | 2 |
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周囲との差圧 Δp何を入力する?面積あたりにかかる力です。ゲージ圧は周囲との差、絶対圧は真空を0とする圧力なので区別します。 | 0.06 MPa |
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周囲の絶対圧 pamb何を入力する?面積あたりにかかる力です。ゲージ圧は周囲との差、絶対圧は真空を0とする圧力なので区別します。 | 0.101325 MPa |
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保持する質量 m何を入力する?対象物の質量です。必要に応じて一緒に動く治具や荷物も含めます。kgは質量、Nは力で、同じ量ではありません。 | 5 kg |
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上向き加速度 a何を入力する?単位時間で速さがどれだけ変わるかです。進行方向に加速する向きと、減速する向きの符号を確認します。 | 0 m/s² |
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保持力を割り引く係数 S(入力例)何を入力する?理論吸着力を何分の1として比較するかを表す値です。このモデルでは比較に使える力を理論力/Sとして扱います。 SMCの値は同社の式・用途条件に対するもので、ここでの推奨入力ではありません。このツールは摩擦μも別計上するため、係数の定義を照合して使います。初期値3は入力例で、落下防止を保証する値ではありません。 数値は接触・潤滑・温度などの条件に合わせて決めます。この表の初期値は入力例です。 | 3 |
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固定の説明例です。係数・物性値・比較基準は推奨条件ではありません。自分の条件は計算画面で入力します。
3. この例の計算結果
- 係数Sを適用した方向別保持力
- 78.5398 N
- 荷重・加速に必要な力
- 49.0332 N
- 保持力 − 必要な力
- 29.5066 N
この例は水平面から法線方向に持ち上げる条件です。理論吸着力を係数Sで割った比較値と、重量・加速の必要力を分けて読みます。
4. どの式で求めている?
Fn = Δp nπD²/4; Fcapacity = Fn/S; Frequired = m(g+a); margin = Fcapacity−Frequired
表の単位のまま式へ代入できるとは限りません。計算画面では、選んだ単位を内部の基準単位へ換算して計算しています。
この計算で扱う条件・含まれないもの
各パッドに荷重が等分され、密着を維持する静的な概算です。Sと摩擦係数は使用条件から入力してください。初期値は推奨値ではありません。剥離・漏れ・偏荷重・応答・材質変形・メーカー定格は含みません。差が正でも安全を保証せず、実機評価が必要です。
「この入力例を計算で試す」は例の数値を読み込みます。「自分の条件を入力する」は計算画面を通常どおり開きます。