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倒れる条件と、滑る条件を分ける

技術計算(試験公開)

図の条件を確認し、入力例と結果を順番に見ていきましょう。数値を変更する操作は計算画面で行います。

1. 図で、何を調べるか確認する

倒れる条件と、滑る条件を分けるF

背の高い物を横から押す例です。転倒と滑りは別々に確認します。

青は入力、赤橙は結果です。図は以下の固定の入力例を説明する模式図です。寸法や変形の比率を実物どおりに再現したものではありません。

2. 入力する値の例

対象全体の質量 m
何を入力する?

対象物の質量です。必要に応じて一緒に動く治具や荷物も含めます。kgは質量、Nは力で、同じ量ではありません。

100 kg
検討方向の接地幅 B
何を入力する?

図の記号が示す部分の寸法を入力します。半径と直径、内径と外径、部材全長と支持間隔を区別します。

600 mm
接地中央から重心まで x(右が正)
何を入力する?

図の記号が示す部分の寸法を入力します。半径と直径、内径と外径、部材全長と支持間隔を区別します。

0 mm
床から重心までの高さ hc
何を入力する?

図の記号が示す部分の寸法を入力します。半径と直径、内径と外径、部材全長と支持間隔を区別します。

1,000 mm
床に平行な横荷重 F(右が正)
何を入力する?

押す・引く作用の大きさです。Nなどの力の単位で入力します。質量kgを入力する欄ではありません。

200 N
横荷重の作用高さ h
何を入力する?

図の記号が示す部分の寸法を入力します。半径と直径、内径と外径、部材全長と支持間隔を区別します。

1,200 mm
床の角度 θ(右上がりが正)
何を入力する?

入力名の記号を図と照らし合わせ、対象の寸法・仕様・運転条件を確認します。例の数値は、自分の条件に置き換えます。

0 °
静摩擦係数 μ(入力例)
何を入力する?

接触面の摩擦力を、面に垂直な力に対する比で表す無次元の値です。μ=0.1なら、垂直荷重100 Nに対して摩擦力は10 Nという計算です。

静摩擦は動き始め、動摩擦は滑っている間の値です。材質名だけでは決まらず、潤滑・表面・速度・温度・シール抵抗などを確認します。表の比較値を材質の標準値として使わず、製品資料か実測の抵抗力÷垂直荷重で決めます。転がり案内の値を滑り面へ流用しません。

数値は接触・潤滑・温度などの条件に合わせて決めます。この表の初期値は入力例です。

0.3

固定の説明例です。係数・物性値・比較基準は推奨条件ではありません。自分の条件は計算画面で入力します。

3. この例の計算結果

転倒モーメントの余裕(負は浮上り)
54.1995 N·m
静摩擦力の余裕(負は滑り境界超え)
94.1995 N
左端の鉛直反力(床に垂直)
90.3325 N

転倒モーメントの余裕と静摩擦の余裕は別の結果です。反力が負になる側は、接地を維持できない計算結果です。実際の接地端間と重心を入力します。

4. どの式で求めている?

N=mg cosθ; M=mg cosθ·x−mg sinθ·hc+Fh; xR=M/N; RL=N/2−M/B; RR=N/2+M/B; friction demand=|F−mg sinθ|.

表の単位のまま式へ代入できるとは限りません。計算画面では、選んだ単位を内部の基準単位へ換算して計算しています。

この計算で扱う条件・含まれないもの

検討する鉛直断面内の剛体・準静的なつり合いです。Bは外形幅ではなく実際の接地端間です。重心位置xと高さhcは床の座標系で指定します。負の反力は接地を保てない計算結果です。転倒と滑りを別々に表示し、転倒後・滑走後の挙動、衝突、地震応答、アンカー、キャスター、床のたわみは計算しません。奥行き方向も別に確認します。

自分の条件を入力する →

「この入力例を計算で試す」は例の数値を読み込みます。「自分の条件を入力する」は計算画面を通常どおり開きます。