必要な推力を、ねじ軸のトルクに換える
技術計算(試験公開)
図の条件を確認し、入力例と結果を順番に見ていきましょう。数値を変更する操作は計算画面で行います。
1. 図で、何を調べるか確認する
ねじを回すとナットが直線に進みます。ねじ軸のトルクと直線の推力は別の量です。
リードℓは1回転で進む距離です。推力Fと効率η、回転数nを確認します。
- 必要な軸方向推力 F
- 1,000 N
- リード ℓ(1回転の移動量)
- 5 mm
- 正作動の効率 η
- 90 %
- ねじの回転数 n / 角速度 ω
- 300 rpm
橙のTはねじ軸で必要なトルクです。モーター自身やねじの加速慣性はまだ加えていません。
- T · ねじ軸の駆動トルク T
- 0.884194 N·m
- v · 直線移動速度 v
- 0.025 m/s
- ねじ軸への入力動力
- 27.7778 W
Rotating the screw moves the nut linearly. Screw torque and linear thrust are different quantities.
Lead ℓ is travel in one revolution. Check thrust F, efficiency η and speed n.
- Required axial thrust F
- 1,000 N
- Lead ℓ (travel per revolution)
- 5 mm
- Forward-drive efficiency η
- 90 %
- Screw speed n / angular velocity ω
- 300 rpm
Orange T is required screw-shaft torque. Motor and screw acceleration inertia are not yet included.
- T · Drive torque at screw T
- 0.884194 N·m
- v · Linear speed v
- 0.025 m/s
- Screw-shaft input power
- 27.7778 W
青は入力、赤橙は結果です。図は以下の固定の入力例を説明する模式図です。寸法や変形の比率を実物どおりに再現したものではありません。計算する方向:推力 → トルク
2. 入力する値の例
必要な軸方向推力 F何を入力する?押す・引く作用の大きさです。Nなどの力の単位で入力します。質量kgを入力する欄ではありません。 | 1,000 N |
|---|
リード ℓ(1回転の移動量)何を入力する?ねじが1回転したときに進む距離です。多条ねじではピッチと異なります。 | 5 mm |
|---|
正作動の効率 η何を入力する?回転から直線への正作動効率です。ボールねじと、すべりねじでは値が大きく異なります。 参考値は資料の対象製品・条件に限ります。予圧・支持軸受・シール等の追加トルクは、ねじの効率に全て含まれるとは限りません。実機の正作動効率を確認し、逆作動効率と混同しません。 数値は接触・潤滑・温度などの条件に合わせて決めます。この表の初期値は入力例です。 | 90 % |
|---|
ねじの回転数 n / 角速度 ω何を入力する?1分間に何回転するかなどの速さです。rpmは毎分の回転数で、角度そのものではありません。 | 300 rpm |
|---|
固定の説明例です。係数・物性値・比較基準は推奨条件ではありません。自分の条件は計算画面で入力します。
3. この例の計算結果
- ねじ軸の駆動トルク T
- 0.884194 N·m
- 直線移動速度 v
- 0.025 m/s
- ねじ軸への入力動力
- 27.7778 W
この例では推力1,000 N、リード5 mm、効率90%からトルクを求めます。リードは1回転で進む距離です。結果はねじ軸の値で、モーターの加速トルクは含みません。
4. どの式で求めている?
T = Fℓ/(2πη); v = ωℓ/(2π); Pout = Fv; Pin = Tω
表の単位のまま式へ代入できるとは限りません。計算画面では、選んだ単位を内部の基準単位へ換算して計算しています。
この計算で扱う条件・含まれないもの
ねじ軸から直線側へ動力を伝える正作動モデルです。リードは1回転の移動量で、多条ねじではピッチと異なります。ηは指定条件でのねじ効率です。予圧・支持軸受・シールなどの追加トルク、回転慣性、危険速度、座屈、寿命、逆駆動・セルフロック・ブレーキ保持は含みません。締結ボルトの軸力とは別の計算です。
「この入力例を計算で試す」は例の数値を読み込みます。「自分の条件を入力する」は計算画面を通常どおり開きます。