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滑車で力を減らすと、引く距離はどうなる?

技術計算(試験公開)

図の条件を確認し、入力例と結果を順番に見ていきましょう。数値を変更する操作は計算画面で行います。

1. 図で、何を調べるか確認する

滑車で力を減らすと、引く距離はどうなる?

上の固定滑車と下の動滑車を見分けます。荷物を支えているロープはこの例では2本です。

青は入力、赤橙は結果です。図は以下の固定の入力例を説明する模式図です。寸法や変形の比率を実物どおりに再現したものではありません。

2. 入力する値の例

荷と動滑車を合わせた質量 m
何を入力する?

対象物の質量です。必要に応じて一緒に動く治具や荷物も含めます。kgは質量、Nは力で、同じ量ではありません。

100 kg
荷を支えるロープ本数 n(1・2・4)
何を入力する?

入力名の記号を図と照らし合わせ、対象の寸法・仕様・運転条件を確認します。例の数値は、自分の条件に置き換えます。

2
滑車系全体の効率 η
何を入力する?

入力のうち目的の出力に使える割合です。η=80%は0.8で、損失が20%という意味です。この計算では入力する単位が%かfractionかも確認します。

一律の推奨効率はありません。機器の負荷・速度・温度に対応する効率曲線や実測値を使います。複数機器をまとめる場合は同じ出力境界でηtotal=η1×η2…とし、既に総合値に含まれる損失を二重に掛けません。

数値は接触・潤滑・温度などの条件に合わせて決めます。この表の初期値は入力例です。

90 %
荷の上昇距離 h
何を入力する?

図の記号が示す部分の寸法を入力します。半径と直径、内径と外径、部材全長と支持間隔を区別します。

1,000 mm
荷の上昇速度 v
何を入力する?

1秒などの時間に進む距離です。開始・終了・一定速度のどれを入力するか、欄の名前を確認します。

0.1 m/s
荷の上向き加速度 a
何を入力する?

単位時間で速さがどれだけ変わるかです。進行方向に加速する向きと、減速する向きの符号を確認します。

0 m/s²

固定の説明例です。係数・物性値・比較基準は推奨条件ではありません。自分の条件は計算画面で入力します。

3. この例の計算結果

引く力(損失込みの概算)
544.814 N
引くロープの移動量
2,000 mm
引くロープの速度
0.2 m/s

支持するロープ本数が増えると理想の引く力は減りますが、必要なロープの移動量は増えます。本数は図の支持ロープを数え、滑車の個数と混同しません。

4. どの式で求めている?

Fload = m(g+a), Fpull = Fload/(nη), srope = nh, vrope = nv, Pin = Fpull vrope

表の単位のまま式へ代入できるとは限りません。計算画面では、選んだ単位を内部の基準単位へ換算して計算しています。

この計算で扱う条件・含まれないもの

図の1・2・4本支持の鉛直吊上げを想定します。nは滑車の個数ではなく、動く荷を支えるロープ本数です。各支持ロープは平行で、伸びず滑らない理想の幾何です。ηは滑車系全体の効率で、各滑車の効率ではありません。aは瞬時の上向き加速度で、a>−gが必要です。定滑車の支持荷重・ロープ強度・軸受・動荷重係数・ブレーキ保持力を選定する計算ではありません。

自分の条件を入力する →

「この入力例を計算で試す」は例の数値を読み込みます。「自分の条件を入力する」は計算画面を通常どおり開きます。