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シリンダーは、押す力と引く力が違う

技術計算(試験公開)

図の条件を確認し、入力例と結果を順番に見ていきましょう。数値を変更する操作は計算画面で行います。

1. 図で、何を調べるか確認する

シリンダーは、押す力と引く力が違う筒の内側を見せた断面図

筒の内側を断面で見ています。ピストンの両側に圧力がかかる複動シリンダーです。

青は入力、赤橙は結果です。図は以下の固定の入力例を説明する模式図です。寸法や変形の比率を実物どおりに再現したものではありません。

2. 入力する値の例

シリンダー内径 D
何を入力する?

シリンダー内部の筒の直径です。外側のケース径ではありません。型式・寸法図で内径を確認します。

40 mm
ロッド径 d
何を入力する?

出入りするロッドの直径です。引く側の有効面積から、ロッドの断面積を差し引きます。

16 mm
給気側ゲージ圧力 p
何を入力する?

シリンダー入口での給気のゲージ圧です。コンプレッサーの表示圧と同じとは限らず、配管や弁での圧力低下を分けて考えます。

0.5 MPa
排気側の背圧 pb(ゲージ圧)
何を入力する?

反対側の室に残るゲージ圧です。排気側に圧力が残ると、動かす力を打ち消す側に働きます。

0.05 MPa
摩擦などの損失力 Floss
何を入力する?

シールや摺動部の抵抗を、力Nで入力します。ここに入力した分は推力から差し引きます。

20 N
比較する必要推力 Freq
何を入力する?

押す・引く作用の大きさです。Nなどの力の単位で入力します。質量kgを入力する欄ではありません。

300 N

固定の説明例です。係数・物性値・比較基準は推奨条件ではありません。自分の条件は計算画面で入力します。

3. この例の計算結果

押す方向の推力(背圧・損失込み)
555.54 N
引く方向の推力(背圧・損失込み)
444.956 N
押す推力 − 必要推力
255.54 N

ロッド側は有効面積が小さいため、引く力が小さくなります。差圧と損失を含めた値を読み、必要推力との差は実機の合否と分けて考えます。

4. どの式で求めている?

A₁ = πD²/4, A₂ = π(D²−d²)/4, Fext = pA₁−pbA₂−Floss, Fret = pA₂−pbA₁−Floss

表の単位のまま式へ代入できるとは限りません。計算画面では、選んだ単位を内部の基準単位へ換算して計算しています。

この計算で扱う条件・含まれないもの

片ロッド・複動の準静的モデルです。押し・引きそれぞれで給気側をp、排気側をpbとします。両圧力は同じ大気圧を基準とするゲージ圧です。損失力は正の大きさを指定します。推力差が正でも、メーカーの負荷率・速度・クッション・座屈・横荷重・圧力変動・保持安全の選定を満たすとは限りません。空気流量と動作時間は計算しません。

自分の条件を入力する →

「この入力例を計算で試す」は例の数値を読み込みます。「自分の条件を入力する」は計算画面を通常どおり開きます。