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締付けトルクから、ボルトの軸力を概算する

技術計算(試験公開)

図の条件を確認し、入力例と結果を順番に見ていきましょう。数値を変更する操作は計算画面で行います。

1. 図で、何を調べるか確認する

締付けトルクから、ボルトの軸力を概算する

ボルトと締め付けられる部品を断面で見ています。締付けでボルトに引張りが生じます。

青は入力、赤橙は結果です。図は以下の固定の入力例を説明する模式図です。寸法や変形の比率を実物どおりに再現したものではありません。

2. 入力する値の例

締付けトルク T
何を入力する?

軸を回そうとする作用です。力と、軸から力の作用線までの垂直距離の積で考えます。

20 N·m
トルク係数 K(入力例)
何を入力する?

締付けトルクTと軸力FをT=KFdで結ぶ経験的な無次元係数です。ねじ面・座面・潤滑などの影響をまとめた値で、摩擦係数μと同じではありません。

初期値0.2は入力例です。潤滑・表面処理・再使用など、対象締結と同じ条件のトルク/軸力試験値やメーカー指定値を使います。係数を小さくすると同じトルクでも軸力が大きくなるため、締付けトルクの許容値をこの例から決めません。

数値は接触・潤滑・温度などの条件に合わせて決めます。この表の初期値は入力例です。

0.2
ねじの呼び径 d
何を入力する?

図の記号が示す部分の寸法を入力します。半径と直径、内径と外径、部材全長と支持間隔を区別します。

10 mm
ねじ部の引張応力面積 As(別途指定)
何を入力する?

ねじ部の引張りに用いる有効断面積です。呼び径から求めた単純な円の面積ではありません。採用品のねじ規格・ピッチに合う値を使います。

58 mm²

固定の説明例です。係数・物性値・比較基準は推奨条件ではありません。自分の条件は計算画面で入力します。

3. この例の計算結果

推定締付け軸力 F
10,000 N
軸力/応力面積の公称引張応力
172.414 MPa

軸力はボルトを軸方向に引っ張る力です。トルク係数Kはねじ面の摩擦係数そのものではありません。例のKを無条件に流用せず、接触・潤滑条件から決めます。

4. どの式で求めている?

T ≈ KFd, F ≈ T/(Kd), σnom = F/As

表の単位のまま式へ代入できるとは限りません。計算画面では、選んだ単位を内部の基準単位へ換算して計算しています。

この計算で扱う条件・含まれないもの

トルク係数Kによる概算です。Kは材質・表面処理・潤滑・座面・再使用で変わり、入力例を規定値として使わないでください。Asは実際のねじ規格・ピッチの引張応力面積を指定します。公称応力は締付け時のねじりとの合成応力ではありません。軸力のばらつき、外力分担、緩み、座面圧、疲労、ねじ山の破壊、耐力・許容トルクは判定しません。

自分の条件を入力する →

「この入力例を計算で試す」は例の数値を読み込みます。「自分の条件を入力する」は計算画面を通常どおり開きます。